2020/1/30 2戦目 チャチャを入れられない名勝負(2)
(続き)
前回はウザったい説教くさい内容で終わりましたが、
今回から試合の中身を覗いていきましょう。
メンツはこちら
南1局 0本場 親 村上
早い巡目で村上プロがリーチ。
当然の即リーです。
これに対して茅森プロは…
と押しまくります。
そんでネックのカンをチーしてこのテンパイ。
さて、華々しい押しっぷりに水を差すようですが、
これっていくらマンガンでも押しすぎではないの?
実際、を切るときに茅森プロは長考してます。
(´·ω·`)
僕もここが一番難しいところだと思いました。
既にと親リー相手に2スジ押してる段階でかなりの押し。
確かに手牌を巻き戻してみてもオリきれないから行く方が良いかなといったところでした。
ですがここのはどうか。
超ネックのを残している上に、この後さらにまで押さなきゃならない。
今の時点で親リーに4スジ押すことになる訳です。
ただ、安パイの を切ると手配の価値は一気に落ちます。
それを切るよりはを押した方が、やっぱり優位なんでしょうかね。
天才茅森プロの選択なら納得してしまいます。
南3局 0本場 親 滝沢
ラス目で迎えた親番滝沢プロ。
チーム状況的にもこのまま終わるわけにはいきません。
をポンして打でホンイツの親マンを狙います。
ここで問題なのは、なぜ打なのかということですね。
打牌候補は他にもありそうに見えますが、ホンイツを狙うならここは打一択でしょう。
理由は当然マンズの染めをボカすためです。
ここで真ん中のやを切ると、将来マンズの染めが目立ちます。
なのでここは打。
そして次の打牌もまた一択。
ポンして打。
なんでやではないのか?
を切ると、前巡にを切っているのでターツ落としだということがバレるわけです。
ターツを落とすということは、
・他に優先するターツがある。
・明確に狙う役がある。
などなど相手に情報を渡すことになります。
とポンと合わせて考えると、ホンイツであることがバレ易くなるわけです。
ではは?
これもマンズの染めをボカすためです。
ここでピンズを切って相手に見せてしまうと、
ホンイツであればマンズである可能性が高い、と読まれてしまいます。
滝沢プロの手牌にはまだが残っており、少なくとも後1巡はホンイツがマンズ染めなのかピンズ染めなのかを隠しておけるわけです。
地味ですが、この辺りの切り巡は滝沢プロなら当然の精密さです。
滝沢プロは「教科書通りの麻雀を打つ」と言われていましたが、それは「教科書通りの型にはまった麻雀を打つ」というわけではありません。
「教科書を誰よりも完全にマスターしているため、誰よりも精密な麻雀を打てる」のです。
なので、初心者が目指すべきプロ第1位に推薦したいくらい僕は滝沢プロが好きです。
もう少し続きます。
(続く)