麻雀Mリーグ 2020/3/17 1戦目 ベタ惚れした女海賊の1打
メンツはこちら
南2局 0本場 親 茅森
前原プロに大チャンス。
ドラを切るのが1番スマートですが、それでは鳴いてマンガンコースが潰えます。
齢63。
若い才能たちに圧倒的威圧感にて対抗しています。
ドラは切らず、カンチャン払い。
うーむ。
ドラを切らないのは同意なのですが、僕ならシャンテンは落とさずに引いた時に即リーできるように切るかもです。
ただ先入りのカンリーチを打ちたいかと言われると…。
瀬戸熊プロのに…、
いったん山に手を伸ばしかけ…、
おっと。
ポンだポンだ。
この仕掛けはできない人がいると思いますが、絶対にやるべきだと思います。
自分の河がそれほど派手ではないので、他家の警戒度もそこまで高くはないでしょうし。
ヒサトもそうですが、チームガラクタのプレイングは、たまに見ると「あ、今の俺これできなくなってるな」っていうのを気づかせてくれるのが多いです。
前原プロ切り。
ダンラスの茅森プロ。
本当は鳴きたくない…。
でも流石にスルーできない。
巡目もあるし、前原プロの仕掛けもある。
5800テンパイならばここが潮時と判断。
この2人の仕掛けを受けながら、冷静にチートイツを仕上げる瑞原プロ。
ドラの所在が不明なので僕ならもっと早くオリてて形になってないかも知れませんが、これほどの点差でも点数不明の仕掛けに対してはこれくらいは押す方が良いのか。
南2局 2本場 親 茅森
瀬戸熊プロリーチ。
待ちは苦しいですが、2着になるためにはこれは攻める一手。
この瀬戸熊プロの切ったに…、
ポン。
鳴かなければまず振り込むことはないですが、ここも攻めていく地獄の門番。
僕は多分鳴かない、っていうか鳴けません。
これは鳴く鳴かないどっちが優位でしょうね。
鳴けばあくまで現状はだけ押せればOK。
面前だと守りは100点ですが、攻めを考えると明らかに遅いし、結局愚形リーチで闘うことになりそうだし、鳴きの方が有力か?
2着争いで突き抜けられるのも嫌だし。
南3局 0本場 親 かーちゃん
前原プロリーチ。
ダマでアガれば2着浮上。ダマにする手もあるかも知れませんが、僕もリーチですね。
ただのリャンメンならダマにすることもありそうか?
現物のを切る瀬戸熊プロ。
「ポン!」
デカトップの瑞原プロがポンテンを入れる。
これ。
しっかり緊急回避できるように無駄な牌を残さず、アンパイをきちんと確保していたからできることです。
それでもトップ安泰ならスルーする手もあるかも知れませんが、が通りそうでエスケープすることも可能。
待ちも良い。現物待ち。
「当たり前」に見えるかも知れませんが、「文句なしの100点中100点満点のプレー」です。
さあ。
次のシーンが僕が瑞原プロにベタ惚れした一打です!
南4局 1本場 親 瀬戸熊
右端は。状況整理しましょうか。
・自分は2着目の前原プロのマンツモでもトップ。
・3着目の瀬戸熊プロはだいぶ離れているので、振り込みさえしなければ少なくともこの局は大丈夫。
・でもトップ安泰という点差ではなく、自分がアガれるならアガりたい。
皆さん、何切る? 2枚切れです。
切り。
うん。
そうですか。
普通ですね。
いや。
普通ですかこれ!?
まず第1に、瑞原プロは放銃だけは許されない立場です。
ならばこういう安全度の高い1枚切れは持っておきたいのが人の常。
で、がもう無いので、鳴いて進めることは不可能。
だとすれば本線はチートイツとなりそうなものです。
だからなりなりなり切れば良さそうなもの。
そして、仮にチートイに向かわないのであれば切りじゃないでしょうか?
アンパイを抱えつつ、トイツをほぐしてリャンメン固定です。
でも瑞原プロはもももも切らず、この局面でアンパイを切ったのです。
この、振り込まなければどうとでもなる点数状況で、そろそろ敵にテンパイが入ってもおかしくない巡目で、自分の手は大したことないのに、攻めるにしてももっと安全を買える手もあるのに、アンパイを捨てたのです。
なぜなら全員に通る(通りそうな)アンパイが4枚もあるから。()
だからメンツ手もチートイツもギリギリまで追えるのです。
「アンパイがあるから普通に手を進める」。
これ、当たり前のことだけど、完璧にできてるMリーガーってあんまりいないと思うんです。
アンパイを抱えているのに、手拍子でリャンメン固定する人、チートイに決めてアガれたらラッキーとする人。
たくさん見てきました。
僕はその度に「ぬるくないか?」と思ってきました。
この瑞原プロの切りは僕の「理想の麻雀」です。
驚きました。
これ切る人ってそんなに多くないと思うんです。
もう一回見てみましょうよ。
これですよ?この点数。巡目。手牌。
切りますか?とかとかじゃないですか?
もう好きすぎるわ瑞原プロ。
もっとパイレーツが好きになってしまったわ。
美しき航海術はこちらから