サツリクルート(2)
カズヤの就活の様子をチラっと。
CASE 1:面接試験
カズヤの財閥制覇の第1歩。最初の採用試験は最もベーシックな「面接」。
採用担当者1名もしくは複数名と対面し、投げかけられる質問などに回答。その内容や振る舞いなどを総合的に評価、判断される。就活を経験したことがある人なら必ず1度は通る道。
カズヤ自身、蓼丸財閥健在時には採用に携わっていたこともあり、面接に必要なカードは熟知している。
面接は始まってすぐに面接官に、自分の姿、話し方などを見られる。
この第1印象が良ければ面接全体を通して高評価を得ることができる。
それができたならばあとは話す内容で差をつける。
それが1番効いてくるのがどこでも聞かれる「自己PR」。
自らの蓼丸財閥で養った経験や知識を持ってすれば軽くクリアできる。そう息巻いていたカズヤだが…
蓼丸の強みは「食」。
カズヤはそれを武器に自己PRしようとしたのだが、いかんせんカズヤの常識は一般人とはかけ離れすぎていた(↑のも、本当はシェフであるところを家政婦にまであえてランクダウンさせているのではあるが…)。
この試験後、お祈りメールが届く。
アガリから能力を受け取る前だったため、死ぬことは免れた。
しかしこの「弱点」を覆すのは容易ではない。
カズヤは、悪魔の能力を使うべく、アガリに聞き出すのだが…
アガリの能力は「消去(デリート)」。
直前の発言を無かったことにできる力。
バカと言ったことに対して使えばそれが無かったことになる。
たったそれだけの力。
どうしろというの…。
苦悩の表情を見せるカズヤ。
ワラにもすがる思いでボロアパートの隣部屋の住人、角倉にアドバイスを請うも、角倉もまた筋金入りのダメ人間。
ロクなアドバイスが得られず、途方に暮れそうになるカズヤ。
…だが。
角倉の何気ない一言。
そして「消去」の力。
この二つで とある策を思いついたカズヤは、再び別企業の面接試験に臨む…。
CASE 2:ニコイチ面接
普通の面接とは違い、複数の学生が同じ部屋で同じ面接官の元行われるグループ面接。
この試験は同席する他の学生と自分を比べられるという特徴があり、他者よりも自分が有能であることをアピールすることが重要になる。
カズヤの前に立ちはだかったのは木村厳龍斎(げんりゅうさい)という名の青年。なぜかこの試験で並々ならぬ自信があるようだが…。
開始早々異常事態が起こる。
カズヤ、厳龍斎の順で自己紹介をした直後、厳龍斎の名前の由縁を聞いた面接官がスタンディングオベーションしだしたのだ。
確かにそれなりに良い話ではあったとはいえ、大の大人がガン首揃えて号泣しながらスタンディングオベーションするような内容ではない。
カズヤは確信する。
木村厳龍斎。
彼もまた、自分と同じように悪魔と契約し、能力を得た人間。
悪魔に選ばれたもの同士。
この2者択一のニコイチ面接にて、どちらか一方が死ぬ戦争が始まる…!
CASE 3:グループディスカッション
主に大勢の学生を一度に試験する時、大企業などが採用する試験がグループディスカッション。
学生たちにある議題について話し合わせ、その様子を面接官が観察する。
学生たちはそれぞれ「発表者」「タイムキーパー」などの役割を自分たちで割り振る。
話し合った内容を最後に発表して終了する。
カズヤは早々に司会者に。そして他の役職も順次決まっていく。
タイムキーパーに立候補したのは棗はじめという青年。
この棗という青年。
明らかに話し合いを妨害してくる。
他者の意見を徹底的に糾弾して時間を潰し、結論を遅らせ、自分の意見を永遠と語る。
挙げ句の果てに、時間を測れていませんでした。
この男もまた、カズヤを陥れんと他の悪魔が投入してきた刺客だった。
明らかな妨害と悪魔の能力で、自分もろともカズヤを不合格にさせようとしてくる棗。
それに対し、カズヤもまた黙っているだけではない…。
CASE 4:インターンシップ
インターンシップは一言で言えば企業の職場体験。
採用試験ではないが、企業側が有能な学生を炙り出す手段として用いる場合もある。
カズヤは、オモチャメーカー「イヌざらス」のインターンシップに参加。
このインターンで最も優秀な学生と認められた場合、内定までのほとんどの試験を免除される上、「イヌざらス」の内定を持っている者は財閥系列1位のエントリー資格を得られる。
それを狙って参加することにしたのだ。
なぜかここにも悪魔と契約した人間が紛れ込んでいた。
試験ではないため、別にここでカズヤの評価が下がったからといってカズヤが死ぬという訳でもないのだが…。
オモチャメーカーのインターンシップ。
子供と会話し、情報を得、彼らに需要のあるオモチャを考える。
なかなかに突飛な お題を出してくる企業側。
カズヤも、敵側の2名も面食らう。
能力をフルに展開し、子供から情報を得ていく敵。
だがカズヤもまた動いていた。
死なないとはいえ、自分の目的を邪魔されるのは気分の良い話ではないし、何よりも「負ける」のは面白くない。
ひょんなことから気持ちが通じた少女から聞き出した、この試験の秘密とは…?
悪魔に利用される人間の、全てを覆す反撃の物語。
時代風刺を題材とした頭脳バトルの奥深さを一度感じていただきたいです。
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