オレンジライフ【雀魂・Mリーグ】

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「裏目」という概念を無くしたい①

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ユウキ裏目って言うじゃん」

カズキ「いきなりなんすか」

ユウキMリーグとか麻雀の解説聞いてるとさ、七萬九萬のターツ払ってすぐに八萬ツモった時とか、裏目ったって言うじゃん」

カズキ「はい」

ユウキ「あれ聞いてるとイライラするんだと、夏ミカンが」

カズキ「あの人の話ですか」

ユウキ「あと三筒四筒持ってて五筒が出てチーしたら次の下家の人が五筒ツモったら食い流れたとかさ。言うじゃん。五筒赤が食い流れたらひどい時は『失敗』とかって思う人もいるよな」

カズキ「うーん。まあ、はい」

ユウキ「イライラするんだと、夏ミカンが」

カズキ「……勝手にしてれば?」

ユウキ「と言うわけで今回は『裏目』についてつらつらと話していきたいわけだよ」

カズキ「そうなんでしょうねぇ…」

 

 

誰にも活用できない「裏目

 

ユウキ「まず極端な話をすると、↓の牌姿を見て欲しいんだけど」

  二萬:麻雀王国三萬:麻雀王国七萬:麻雀王国九萬:麻雀王国三筒:麻雀王国三筒:麻雀王国三筒:麻雀王国八筒:麻雀王国九筒:麻雀王国三索:麻雀王国四索:麻雀王国五索赤:麻雀王国西:麻雀王国西:麻雀王国 

ユウキ「ここから何切るよ?場況だの小難しいことは無しで」

サツキ八筒九筒です!」

カズキ「うわっ、いたのか」

ユウキ「だよな。理由は言うまでもないけど、七萬九萬の方が八筒九筒より優秀だからだ」

マユナ「ここから八筒九筒以外を切る人は、麻雀初めて間もない初心者さんかマゾかどっちかだね」

ユウキ「で、八筒九筒を2牌とも切り終えた後にすぐ七筒を引いたとする。人々はこれを『裏目る』と言うわけだ」

マユナ「人々は、ね」

ユウキ「ただ、この牌姿で八筒九筒を切らない理由はこの世に存在しない以上、ここでは八筒九筒を切るしかないわけで、七筒を有効活用できる人間なんかこの世にいない

サツキ「はい」

ユウキ「ならばツモってきた七筒裏目った牌』と言うよりは、『ただのムダヅモ』と言った方が正しいと思うわけだよ」

カズキ「みみっちいなぁ」

マユナ「でもこれくらい簡単な何切るみたいなので『裏目った裏目った』ってやかましく騒ぐような人もいないと思うけど」

ユウキ「そうだな。じゃあ次のはどうだろ?」

 

打つべき手順を打った「裏目

 

  三萬:麻雀王国三萬:麻雀王国四萬:麻雀王国二筒:麻雀王国二筒:麻雀王国二筒:麻雀王国五筒:麻雀王国六筒:麻雀王国七筒:麻雀王国三索:麻雀王国三索:麻雀王国六索:麻雀王国六索:麻雀王国六索:麻雀王国  ドラ六筒:麻雀王国

ユウキ「ここから何を切ってリーチするか」

サツキ「普通に三萬切ってリャンメンにするか、四萬切ってシャボ受けのツモり三暗刻にするか、ですね」

カズキ「既にツモマンだし、多くの場合はリャンメンリーチすると思いますね」

ユウキ「そうだな。じゃあこれがオーラスで、トップまでハネツモ条件だったらどうするよ」

マユナ「その場合はシャボでリーチすることが増えると思うけど…」

ユウキ「そうだよな。つまり『状況によって最適解が変わる』ってことだ。ここから三萬切りリーチするべき局面もあるし、四萬切ってリーチすべき局面もある。どちらが半荘収支的に得かはその時々で変わる」

サツキ「ハネツモが絶対必要な場面であればシャボリーチが当然選択肢に入る。仮にリャンメンリーチしていれば一発で五萬赤ツモってハネマンになっていたとしても、そんな未来が訪れることなんて誰にも分からない

カズキ「そうな。五萬赤がそこに積まれているって分かっていれば当然リャンメンリーチする。だけどそれが分からないから人間っていうのは必死に計算して自分の答えを出していく

マユナ「とるべき手順をとって五萬赤を引いてきたとしても、それは『失敗』なんかじゃ絶対にない。その人が考えに考え抜いて生み出した手順であるのなら五萬赤は『ただのムダヅモ』でしかない、ってことね」

ユウキ「それをギャラリーが『裏目った』などと未練がましく騒ぐ必要なんてないし、ひどいときには『失敗』だの、『ヘタ』だの『ザコ』だのと言いたい放題言う人がいる。人が必死に力を振り絞って選んだ道を歩く姿を見て吐く言葉がそれか

サツキ「ま、実況解説者のそれには少なからずサービストーク的な面もあるんだろうけど、それにしたって裏目った』という結果を理由に人を叩くのは絶対に間違ってる

カズキ「んー、まあ。もし叩くのであれば『裏目った後』ではなくて『選択した直後』になるか。その手順が明らかに間違いだった場合は結果がうまくいったとしても『ヘタ』であることは間違いないし」

マユナ「もちろんそれにしたって言葉は選ぶ必要はあるけどね。まあ確かに、うまさ って、結果ではなく過程を見なきゃ分からないよ」

 

 

ユウキ「今回はここまで。次回もおんなじような内容でダラダラ行くぞ」

マユナ「ダラダラとか言わないの」

 

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