麻雀戦術と「人」
サツキ「……。あれ!マユちゃんとカズキは!?」
ユウキ「今日は内容的に、念のためあの2人には外してもらった」
サツキ「え!じゃあ今日はアタシとユウキさんの2人だけですか!?」
ユウキ「そうだけど…。なんかダメだった?」
サツキ「ぜ、ぜ、ぜ、ぜ、ぜ、ぜ、ぜ、全然!全っっっ然問題ないです!!」
ユウキ「そ、そっか。じゃあ始めようか」
サツキ「はい!」ヽ(*´∀`)ノ
トリアーデのセリフ
ユウキ「ここから先を読む前に、まず↑リンクからカミムラ晋作先生のマンガ『トリアーデ』の第5話を読んでいただきたい(できれば1話から読んでもらえると嬉しいです。無料です)」
サツキ「『マジャン』の頃から夏ミカンが好きな漫画家さんですね」
ユウキ「ここで登場する『セイ』という若者がこんなセリフを言う」
『あなたは「人」をナメている』
『「勝負」と「麻雀」しか見ていない』
サツキ「……はー。なるほど。これがどうしたんですか?」
ユウキ「これを読んで夏ミカンは ズガーン!! ってなったらしい」
サツキ「はあ。なんででしょう?」
ユウキ「『まさに自分はそれだった』。図星を突かれたってことだ」
サツキ「え。ナメてたんですか。人を」
ユウキ「まあ、ナメてたって言うとさすがに言い過ぎだが、『人を見ること』にかける比重が相当小さかったのは確かだ」
サツキ「どれくらい?」
ユウキ「『勝負+麻雀』が97%くらい」
サツキ「『人』は3%ですか!!」
振り返ってみると…
ユウキ「ネット麻雀だとこういうことって比較的重要じゃないからさ、ネット出身の夏ミカンからしたら、やっぱり軽視してしまう部分なんだよ。うん。そういうことにしといて」
サツキ「にしても2,3年ほどフリーに通ってるくせに3%ですか」
ユウキ「『誰が相手でも自分の麻雀を打つだけ』。もうこれしか考えてなかったんだろうな」
サツキ「まあ、それが間違ってるとは言いませんけど…。特にネットでは相手のことを『見る』ことはできないし、そもそも特定の相手とばかり打つ環境でもないし」
ユウキ「夏ミカンって、このマンガの主人公の『沖 壇十郎』と似たような考え方だったんだよな、今まで。『人読み』は不安定だからやらない方がマシぐらいに考えてた」
サツキ「『人読み』に集中しすぎて他がおざなりになるよりはマシでしょうけど」
ユウキ「でもさ、夏ミカンが通うフリーには、やっぱり勝ち組の常連さんっているんだよ。パッと思いつくだけでも4,5人くらい。バカみたいに毎月毎月成績を張り出される人が」
サツキ「ただ単に麻雀が上手いだけ、と言う事はできそうですけど…」
ユウキ「もちろん上手い。絶対に上手い。でも、もしかしたら、そういう常連だからこそ備えている『人読み』の技術も高いんじゃないか。そう考えることもできる」
サツキ「怖いほど勝ち続ける数人の常連さん…。ありえない話ではなさそうですね」
ユウキ「その常連さんってのがさ、おっちゃんなんだよほとんど。まさに人生の荒波を渡ってきて、いろんな人を見てきましたみたいなさ。だから余計にそう思ったりしてな」
サツキ「あくまで推測の域は出ないでしょうけどね」
ユウキ「麻雀は『人』がやるゲームだ。ならば『人』を戦術の中に組み込むのは、当然といえば当然だったのかもしれない」
サツキ「それで、夏ミカンは今後どうすると?」
ユウキ「ちょっとは『人読み』をやるようにしようかなって。もちろんいきなり全部を読もうなんてできるわけないけど」
サツキ「例えば、その常連さんたち相手だけでもやってみたら、意外と成績に影響が出るかもしれませんね」
ユウキ「ネットでは生かしにくい技術だから、早くリアマ打ちたいんだろうけどな。もうちょっとコロナで様子見しないといけない」
サツキ「よくもまあこの長い期間、フリーに行くの我慢できてますねぇ」
ユウキ「万一コロナにかかって、その理由が雀荘ですなんて言ったら、会社から何言われるか分からんからなぁ…。現実的に」
サツキ「……」